アイドルを卒業して、31歳から始めた美容医療。女性ならではの“タイミング”と、これからの話
撮影:荒 眞人
元アイドル。現在は音楽ユニット「CHEAP CREAM」、ソロで「DJ四捨五入」として活動するほか、豊富な美容知識を活かし、美容メディアのSNS運用も担当。趣味は美容、アイドルの推し活。
アイドル卒業後、結婚を発表
“見られる立場”を終えてから、美容医療をはじめた
大学時代はソロのシンガーソングライターとして活動していたというericaさん。その後、知り合いに頼まれて助っ人としてやり始めたユニットが実はアイドルで、「騙されて入った」というちょっと変わったデビューながら、6年アイドル人生を過ごす。31歳で卒業し、辞めてから結婚を発表した。今は「顔の大半をやっている」というほど美容医療の経験豊富なericaさんだが、実は、やりはじめたのはアイドルを辞めてから。アイドルという、“見られる立場”の最中にやらなかった理由として、ericaさんはこう話す。
「私がアイドルをしていた時代って、まだ今みたいに美容医療が一般的じゃなかったんですよね。顔のコンプレックスはあったので、アイテープは毎日していましたけど、それで間に合っていたというか。見られる立場にいると、『ファンに言われて……』みたいな動機もあると思うんですけど、私の場合、容姿以外で評価してくれるファンが多かったから、それは無かった。だから、誰かに何か言われて美容医療を始めたわけじゃないんです」
メイクじゃすっぴんは変えられない
美容を勉強したからこそ、医療も取り入れた
卒業後、もともと興味のあった美容を学び、化粧品検定2級を取得。メイクや美容の仕事もし始めたericaさんだったが、メイクを研究するにつれ、「自分はナチュラルメイクが好きだから、ナチュラルでも栄えるようにすっぴんを整えたい」と改めて気づいたという。メイクでコンプレックスをカバーすることはできる。しかし、いくら万能なメイクでも、すっぴん自体は変えられない。「どうせするなら結婚式の前に」と思い、まずは二重埋没に乗り切った。
「二重埋没をしてすっぴんに自信がついたし、痛みやダウンタイムも、いい意味で『あれ?こんなもんか』と思って。これくらいの痛みなら、もっと色々やってみたいなって。それでずっと気になっていたクマ取りをしたんですけど、ハイライトで飛ばしてもどうにもならなかったクマがなくなって、メイクが明らかに盛れるようになりました。なので、自撮りをめちゃくちゃするようになりましたね(笑)」
その後も、“自分の元の顔を生かして、周りに気づかれないレベルで少しだけ可愛くする”ことを意識し、美容医療をうまく取り入れていったericaさん。しかし、成功体験だけではなく、失敗した経験もあるのだという。
「鼻はフレックスノーズ(糸による隆鼻術)とヒアルロン酸注入をしました。フレックスノーズは2回に分けて施術があって、1回目は成功したんですけど、2回目に失敗……もちろん修正してもらえましたけど、やっぱり怖かったですね。起こり得るリスクも考えて、それからはより入念に情報収集をしたり、『今の自分に本当に必要かどうか』を考えるようになりました」
美意識を保ち続けられる理由
絶対的な“推し”の存在
実は、自身がアイドルを始める前からアイドルオタクのericaさん。かれこれ12年以上推している元AKB48の小嶋陽菜さんを筆頭に、今は現役AKB48の大盛真歩さんの推し活に忙しいという。イベントやライブなどで会いに行ける推しということもあり、「アイドルを推してなかったら、こんなに美意識を保ち続けられていないかも」と話す。
「小嶋さん(小嶋陽菜)は、推しというか、私の人生の一部みたいな存在ですかね。彼女の人生をずっと見守れたらいいなって。今、現役のアイドルで推しているのはまほぴょん(大盛真歩)。どちらも、イベントやライブで会いに行ける機会があるんですけど、そのときに他のファンからみて、推しが『変なのに推されてる』って思われたくないんです。推しのマイナスになりたくない。だから、推してる人間として恥じないようにいなきゃと思って、美意識は保てていますね」
妊娠・出産・子育て……“これから”を見込んで
今後、他にもやりたい部位はあるが、「やるとしても40歳くらいかな」とericaさんは将来を見据える。
「そもそも色々な美容医療を今試しているのは、妊娠する前に、やれるものは全部やりたいって思っているからなんです。妊娠して、子供を産んで……となると、美容医療の施術を受ける時間はおろか、自分にかける時間自体も少なくなっちゃうと思うから。だったら、今のうちに、できるものは全部やっちゃいたいなって」
例えば脱毛は、妊娠・出産をすることによってホルモンバランスが変化し、毛周期も変化する可能性がある。そのため、妊娠前に脱毛を終えていても、また生えてきてしまう可能性があるのだ。ericaさんは、そのような“女性ならではの身体の変化”も考え、今やる美容医療・あとでやる美容医療を分けている。
「今できることは今やっておいて、妊娠・出産後……子育てが落ち着いて余裕がでてきたくらいの年齢で、また色々とやり始めると思います。年齢を重ねるとともに、今はない悩みも出てくるだろうから。私にとって、美容医療は“駆け込み寺”。私の人生設計の中には当たり前にある存在ですね」