Documentary

理想の顔になって学生生活を思い切り遊びたい。
「美容医療」が大学生に与えた自信と夢

2023.04.07
阪下桂佑さん
取材・文:山西裕美(ヒストリアル)
撮影:SHOTA SOTODATE
阪下桂佑さん 経験施術は、眉下切開、二重埋没法、二重全切開法、エラボトックス、フォトフェイシャル、髭脱毛、目の下の脂肪取り。
2004年生まれ。千葉県出身。千葉県内の大学の経済学部に進学、現在在学中。
千葉県内の大学に通う阪下桂佑さんは、大学1年生の間に「詰め込めるだけ詰め込んだ」というほど数々の美容医療を体験。何気ない友人の言葉から施術実行を決意し、「自分では80点くらいをつけられる、満足のいく顔になった」と話す現在まではわずか10カ月。この経験は自分に自信を持てるようになっただけでなく、大学卒業後の進路にも影響を与えたようだ。

「ブス」と言った女子を見返したくて、美容医療を再開したけれど……

東京駅から約40分の千葉県内の駅。百貨店やファッションビル、人気チェーン店がひしめく、生活に事欠かない街だ。この地で育ったという大学1年生の阪下桂佑さんは『千葉県を離れる気は今のところないですね。大学を卒業したらこの周辺で就職できたらいいな、と思っています』と地元愛を語る。取材時、大学は春休み期間中。『勉強はそこそこで(笑)、バイト三昧の学生生活』という阪下さんだが、取材時にバイトをしばらく休んでいたのには理由があった。

阪下さんドキュメンタリーインタビュー中

「『二重全切開法』の施術を受けたので、今ダウンタイム中なんです。実は大学1年生の夏休みに『眉下切開』(まぶたの脂肪取り)を受けたんです。もともとは一重で毎日朝はむくんでいて目が開けにくかった。それでせっかく施術を受けたんですが、すぐにもとに戻ってしまったんです。なので、あらためて『二重全切開法』を受けました。今回は満足していますね」

大学生になるや否な、次々と美容医療の施術を受け始めた阪下さん。そのきっかけは、『友人からのひと言』だったと言う。

阪下さんドキュメンタリー取材街歩き中

「大学に入学してできた女友達から『ブス』って言われて。僕に言わせればその子だって全然かわいくなかったので、めちゃくちゃ悔しかった。施術を再開したきっかけはその子を見返したかったからです。でも施術を受け始めたらその子のことなんてどうでもよくなってしまったので、彼女が施術後の僕の顔についてどう思っているかは知りません(笑)」

「親は『前の方が良かった』と言うんですけど」そう言って見せてくれた約1年前の写真。小顔で細面の現在と比べると、確かに少しゴツいイメージだ。

阪下さんドキュメンタリー取材話し中

「この前、高校時代の塾の先生とすれ違ったんですけど、気づいてもらえなかったです(笑)。ちょっとずつ顔が変わっていったので、施術期間中、親は気づいていませんでした。ある日、『頬がこけたんじゃない?』と心配されましたけど、美容医療を受けたとは思っていなかったみたいで。『二重全切開法』後はさすがに姉が気づいて、親にバラされました(笑)。姉は『二重埋没法』を受けたことがあったんですが、もう取れてしまっているので、自分もやりたい、とうらやましがられましたね」

効率的に施術を受けるために、美容医療専用の“アプリ”を使用

大学1年生の5月から2023年3月現在まで、阪下さんが受けた施術を説明してもらう。

「まずは『フォトフェイシャル』(IPLという特殊な光を顔全体に照射する光治療)でニキビ跡や肌の赤みを整えて、同時に『エラボトックス』で気になっていたエラ張りを解消、その3週間後に『二重埋没』、2カ月後に『眉下切開』『目の下の脂肪取り』を受けました。『エラボトックス』と『フォトフェイシャル』はその後、何度か受けて今の状態になった感じです。あと、『髭脱毛』もその間に受けましたね。結局、『二重埋没』と『眉下切開』では僕の場合すぐ元に戻ってしまうとわかったので、今回『二重全切開法』に変えました。『フォトフェイシャル』は今後も定期的に受けていこうと思っていますが、他の施術はしばらく受けるつもりはないです」

ドキュメンタリー取材阪下さん。ガードレール

学生でありながら、短期間の間にこれだけの施術を受けられた理由、そこまで急いだ理由を聞くと……。

「『(施術を受けるのは)大学1年の間に終わらせる』と決めていたんです。ダラダラやっていたらいつまでたっても遊べないじゃないですか(笑)。だからとにかく詰め込みました。大学1年は施術を受けるためにひたすらバイトしていましたね。満足できる顔になったので、これからは遊びたいです。バイト代は全て施術に消えていたので、次は服を買いたいです。『モテたい』っていう気持ちはもちろんありますけど、今は友だちと遊んでいた方が楽しいかな」

満足できる顔になって、「自信が出てきた」と言う阪下さん。ヘアスタイルは流行中の比較的難易度の高い「センターパート」(左右対称の真ん中分け)にもトライした。

ドキュメンタリー取材阪下さん

「以前はパーマをかけて額や目元を隠していたんですが、理想の二重になったし、思い切ってやってみました」

学業とバイトの合間をぬって、効率的に施術を受けるために、徹底したリサーチを行ってきたという阪下さん。

「美容医療の口コミが載っていたり、予約を取ることができる『アプリ』をめちゃくちゃ利用していました。価格の比較もしやすいし、うまく利用すればクーポンがもらえたり謝礼がポイントで戻ってきたりもするんです。僕が今までに受けた施術はみな違うクリニックですし、正直クリニック名にはこだわっていません。僕が見ているのは医師のプロフィールと施術の症例写真です。一度、『眉下切開』の傷跡が3カ月くらい残ってしまい、大変な目にあったことがあるので、腕の確かな医師に担当してもらいたいと思うようになって。医師の評判やSNSもチェックしました」

阪下さんドキュメンタリー取材。歩き中

経験を通して芽生えた、“悩んでいる人をサポートする”という夢

症例や評判をチェックして選んだ医師が所属するクリニックに赴き、じっくりカウンセリングを受けて施術へと進んでいった阪下さん。そうするなかで、将来の夢ができたと言う。

「クリニックのカウンセラーさんたちはとても丁寧で、親身になって僕の話を聞いてくれて、的確なアドバイスをくれたんです。だから美容医療のカウンセラーや受付の仕事に就いてみたくなりました。僕も自分の経験を生かして、悩んでいる人のサポートをしてみたいですね。できれば千葉県内で就職できたらうれしいです」

阪下さんドキュメンタリー取材で話中。

春からは大学2年生。美容医療はお休みして「これからは遊びたい」という阪下さん。何をしたいか聞くと……。

「高校時代はサッカーをやっていたので、今でも筋トレはずっと欠かさずにやっています。夏になったら海に行きたいですね。千葉の海もいいけど、他の海にも行ってみたいです。この前、湘南の海に行ったんですけど、みんな筋肉ムキムキでした。身体も引き続き鍛えたいですね。自分では納得できる顔になったことだし、この夏は勝負しますよ(笑)」

阪下さんドキュメンタリー取材中。カメラ目線
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