日本で唯一の和太鼓紙芝居師
コンプレックスと向き合って得た“気づき”

2023.05.19
あいり~ん
取材・文:ヨコシマ リンコ
撮影:荒 眞人
あいり~ん 経験施術は、医療脱毛、エンダモロジー、ミラドライ。
渋谷画劇団所属の紙芝居師、役者。和太鼓と紙芝居を組み合わせた“日本で唯一の和太鼓紙芝居師”として、海外、日本各地の様々なイベントで活動中。そのほか、YouTubeでは自らの骨格や体型に合わせたコーディネートなどを紹介し、同じ悩みを持つ女性を中心に人気を集めている。趣味はアイドル鑑賞、銭湯巡り。
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和太鼓のリズムと軽快なかけ合い、色彩豊かな袴姿に、元気で明るいキャラクター。あいり~んさんは、和太鼓と紙芝居を組み合わせた日本で唯一の“和太鼓紙芝居師”として、子どもたちを中心に、老若男女を日々笑顔にしている。しかし、過去にはコンプレックスで落ち込み、ネガティブになることもあったのだという。そんなあいり~んさんのコンプレックスへの向き合い方や、自分を好きでいるための心の持ち方を聞いた。

正解のない紙芝居に魅了され、紙芝居師の道へ

高校卒業後、声優を目指して声優の専門学校に進学したあいり~んさん。あるとき、授業の一環で“紙芝居”に触れたことが、今につながっているのだという。

あいり~んさんドキュメンタリー取材31

「紙芝居には“正解がない”んです。紙芝居をただ読んで終わりではなく、お客様の層や場の空気によって、臨機応変に表現や物語を変えていきます。それがすごく面白くて、授業だけじゃ足りなくて紙芝居塾に通い始めたんです。初めてお客様の前で紙芝居を披露したとき、目の前のお客様を楽しませることが最高に幸せで、紙芝居師の道に進もうと決めました」

その後、紙芝居パフォーマンス集団・渋谷画劇団へ正式に所属。「自分だからこそできる表現で紙芝居の面白さを伝えたい」と思い悩んでいたところ、師匠から「特技の和太鼓と組み合わせてみたらどうだ」と助言を受けたあいり~んさん。師匠や仲間とともに試行錯誤した結果、今のパフォーマンスにたどり着き、唯一無二の和太鼓紙芝居師として話題に。日本だけにとどまらず、海外のイベントにも出演するほどの人気紙芝居師となった。

自分の体型や体質が悩みの種
華奢な人が羨ましかった

しかし、そんなあいり~んさんにも、コンプレックスがあった。学生時代に、水泳や和太鼓など、激しく動くスポーツをやっていたあいり~んさんは、自身のがっしりとした体型や、汗っかきな体質に悩んでいたのだという。

76あいり~んさんドキュメンタリー取材

「水泳も体型の分かる格好での競技ですが、実は和太鼓もなんです。上がタンクトップで下がスパッツみたいな感じで、体型がまるわかり。人前に出て演奏するので、ぷよぷよな自分の体型が恥ずかしくて。華奢な人が羨ましかった。でも、『痩せよう』と自分なりに頑張っても、ますます筋肉がついてしまって。ずっと悩みの種でした」

エステ、医療……色々試してみて気づいたこと

自身の力だけではあいり~んさんの望む“華奢な体型”にはなれないと思い、セルライト潰し専門の痩身エステやエンダモロジー(セルライトと局部脂肪のケアを同時に行う痩身マシンを使った医療ダイエット)を受けるが、期待していたほどの効果は感じられなかった。しかし、それ以上に“気づき”を得たと、あいり~んさんは言う。

35あいり~んさんドキュメンタリー取材

「エステや医療、食事制限に運動……いろいろ頑張って、少しずつ痩せていったんですが、ふと思ったんです。『痩せたら、何が満たされるんだろう?』って。確実に痩せていたのに、『でもまだ太ももが太い』『お腹が太い』『こんなんじゃダメだ』『もっと痩せなきゃ』……って、全然幸せじゃなかったんですよ。理想の体型には近づいているはずなのに、何も満たされてなかった。そこで、変えるのは自分の体型じゃなくて、“心”なんじゃない?って気づいたんです」

コンプレックスの体型をYouTubeでさらけ出したら人気に

骨格も体型も、人それぞれ違う。“自分にないもの”を求めて自分を嫌いになることをやめ、自分自身の“今”を認めた。「心がすっと軽くなりました」とあいり~んさんは語る。その後、自分の体型や骨格、体重や体のサイズを公表し、それに合うコーディネートや購入品紹介などをYouTubeで発信したところ、同じ特徴や悩みを持つ視聴者に共感を得て、人気を博した。

66あいり~んさんドキュメンタリー取材

「自分のコンプレックスをさらけ出すのは恥ずかしかったですが、勇気を出して発信してみたら、意外となんてことなかったです(笑)。同じ悩みを持つ視聴者さんに共感してもらえたり、喜んでもらえたりして、『今の自分のままでもいいんだな』と、より自分を認められるようになりました」

演奏にも悪影響だった汗っかき体質をミラドライで改善

一方、美容医療で大幅に改善された悩みもある。もともと汗っかきな体質で、特に脇汗が気になっていたというあいり~んさん。マイクロ波を皮膚の上から照射し、その熱により汗腺を破壊する「ミラドライ」という施術を受けた。

「部活で和太鼓をやっていたときや、人前に立つときに『脇汗やばくないかな?』『匂ってないかな?』ということが気になって、不安で演奏に集中できないことがあったんです。でも、ミラドライで汗も匂いも蒸れも激減して、今はより自信を持ってお稽古にも本番にも挑めています」

90あいり~んさんドキュメンタリー取材

長期戦でも、医療脱毛のほうが自分の体質に合っていた

また、もう一つのコンプレックスだった毛深さも、美容医療の全身脱毛で改善。エステ脱毛、家庭用脱毛器などさまざまな方法で自分自身のコンプレックスと向き合い、自分を好きになる努力も忘れなかった。

110あいり~んさんドキュメンタリー取材

「エステ脱毛で脇とVIOをやってもらっていたんですけど、私にはあまり効果がなくって。家庭脱毛器も試してみたんですけど、準備に時間がかかったり、めんどくさがりの私とは相性が悪かった(笑)。でも医療脱毛に切り替えたら、効果てきめん。自己処理も楽になりましたし、肌がきれいにみえて、洋服や衣装の幅も広がりましたね。4年くらいかかりましたし、まだしぶとく残っている毛もいますが(笑)」

これからもずっと、自分を好きでいたい

趣味である“アイドル鑑賞”では、推しのアイドルたちに「キラキラでエネルギッシュで、毎日パワーをもらっています」と言うが、そんなあいり~んさんもまた、紙芝居やYouTubeを見る人たちに、キラキラでエネルギッシュなパワーをあたえているように思う。それは、自身と向き合い、認め、努力しているからこそなのかもしれない。

あいり~んさんドキュメンタリー取材。紙芝居の様子

「将来、自分がもっとぽっちゃりしたとしても、痩せたとしても、コンプレックスが増えても……どんな自分になったとしても、ずっと好きでいられるように。そしてもっともっとたくさんの人を笑顔にできるように! これからも精一杯がんばります!」

95あいり~んさんドキュメンタリー取材
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