カメラマンが修正した部分を参考に、自分そのものも変えてみた。
やりたい活動がどんどん増えていく
撮影:森山 越
取材協力:そよや江戸端
カメラマンが自分の顔のどこを修正したかを把握
カメラに向かって慣れた様子でさまざまなポーズを取るAkaneさん。彼女の職業は「ポートレートモデル」。プロ、アマチュアのカメラマン、カメラ愛好家における撮影で、有償で撮られる被写体になることにこだわった職業だ。
「始めたのは7年前。最初はひとりのカメラマンさんの作品撮りの被写体として、4年間モデルを務めていました。その後お互いに『もっと世の中に自分たちの写真を広めていきたい』ということになり、私も本格的に『ポートレートモデル』としてお仕事を始めました。被写体になる立場ですが、カメラマンさんの要望に対して『じゃあこれはどうですか?』と私が逆に提案することもあります。そこで化学反応が起きて、さらにいい写真ができあがったときはうれしいですね。衣装を考えたり、撮影場所を決めたり、撮影するまでの準備など“つくり上げる時間”そのものも楽しいんです」
ポートレートモデルとしてカメラマンと共同作業をしていく中で、Akaneさんを美容医療に導くきっかけとなる“気づき”があったという。
「最初のカメラマンさんに撮ってもらい始めて2年経ったくらいのとき、カメラマンさんがレタッチ(写真に加筆・修正を加えること)をして仕上げてきた自分の写真を見て『どこをどう変えて良くしたのかな?』と、ふと疑問に思ったんです。それで、あるときにカメラマンさんにお願いして、レタッチの作業を見せていただくことにしたんです。『ここをこう修正するのか』と思いながら自分の顔の修正過程を見るのはすごく嫌でしたよ(笑)。それでレタッチをして良くなった自分の顔写真を見て、もとの自分を変えたらいいんじゃないか、って思いついたんです」
カウンセリングで得意分野を入念にリサーチ。
今後を見据えつつ、美容クリニックを選択
そこでいきなり美容医療に興味を持ったわけでなく、実はそれまでも何度となくカウンセリングに足を運んだことはあったという。
「以前から気になるところはいろいろあったのですが、モデルの仕事を始める前だったので、『自己満足のためだけにこんな大金をかけていいのか?』という葛藤もあり、結局実行には移せなかったんです。でもモデルを始めてから『仕事としてやっているんだから必要』と納得できるようになりました。カウンセリングに行くと、先生がフォトショップのようなツールを使ってレタッチをして、施術後の顔をイメージさせてくれることもあったんです。今思えばそれが、カメラマンさんにレタッチを見せてもらうことにもつながったのかもしれないです」
元来観察眼が鋭く、気になることへのリサーチを怠らない性格のAkaneさん。過去に受けた美容医療は3つ。念入りなリサーチの上で、施術場所には3つとも違うクリニックを選んだ。
「カメラマンさんに撮ってもらった写真を見ると、力んで眉間にシワが寄っていることが多くて。それでまずは『眉間ボトックス』の施術を受けようと思ったんです。自分なりに調べてみるとやはりクリニックごとに得意不得意はある。いろいろ考えた末、効果の持続時間が比較的短く、定期的に受ける必要のありそうなボトックスの施術には、“安さ”を重視しました。
その後、ほうれい線が気になり始めて別のクリニックにカウンセリングに行ったら、そこの先生が『僕は糸リフトのプロなんだよ』と言うんです。そういえばカメラマンさんのレタッチでもよくフェイスラインを修正されるなって思い出して(笑)、『糸リフト』に変更しました。半年前には、最近自分で鏡を見て気になっていた『ゴルゴライン剥離』の施術を、また別のクリニックで受けました。これからもカウンセリングを利用して各クリニックの得意不得意を見極めて、効果的に施術を受けようと思っています」
持ち前の明るさに拍車がかかってさらに「前向き」に
自身の性格は「基本的には暗くなることはない」というAkaneさんだが、美容医療の施術を受けてから「明るさが増した」と笑う。
「モデルという仕事で思いきり自分を表現できるようになりましたし、併せてプライベートでやりたいことにもどんどんチャレンジできるようになってきました。施術を受けるときは、いつも前向きに捉えています。これから年齢も上がっていきますし、施術を検討することも多くなってくると思います。今、お金についても勉強中なので、いろいろ見直して計画的にお金を増やすことも考えていきたいです。若さに価値があるなら、その価値で得た貯金を、老けていく間に増やして、そしてそれを施術代にあてたいな(笑)」
ポートレートモデル、美容医療、マネー投資あらゆることに興味を持ち、細やかなリサーチの後に実行に移してきたAkaneさん。現在は通っていた大学付近の東京・神楽坂に移り住み、趣味を広げていっているという。
「大学時代は埼玉から通っていましたが、当時まだ大学生だった私にとって神楽坂は敷居が高かった。その後、フランスビールが好きになってその布教活動の一環で神楽坂のお店に行き着き、すっかりこの街の魅力に取り憑かれてしまいました。2019年にあこがれの神楽坂に引っ越してきて好きなカフェバー巡りをしていたときに出合ったのが「そよや江戸端 喫茶室」。今はポートレートモデルをしながら、このお店の日本酒イベントを企画するなどで関わりがあります。『神楽坂のまちづくり実行委員』にも所属しているので、街の力になれることがあれば携わりたいし、その中で会える人との交流も楽しみです」
30代になったばかり。まだまだやりたいことも増えているという。
「10代の頃に自分が考えていた30歳とは全く違いますが、今の自分は社会の知見も増えてきたし、できることも増えている。そして自分がやるべきこともわかってきた。まだ自分にはやってないことがたくさんあって、その中に自分の新しい可能性を秘めたこともあるかもしれないのでワクワクしています。今の私には前向きという言葉しかないんです(笑)」