少しずつ自分を好きになる。それが真の健康へつながる

2024.02.29
原田 賢治(けんぞー)
取材・文:ヨコシマ リンコ
撮影:森山 越
原田 賢治(けんぞー) 経験施術は、ボトックス(エラ)。整体師、フィットネストレーナー。趣味の筋トレは、大会にでるほど没頭中。インスタでは、整体×筋トレの魅力を発信している。2022年大分県メンズフィジークオープン大会1位。ベストボディ・ジャパン2022年関東大会1位、大分大会1位、2023年熊本大会1位。
現在は整体師とフィットネストレーナーをしながら、磨き上げた健康美を競う大会、ベストボディ・ジャパンで1位を何度も獲得するなど、まさに健康体に見えるけんぞーさん。しかし、過去には病気を患い、心も身体も極限まで衰弱してしまった経験があるという。健康も不健康も、どちらも身をもって体験したことのあるけんぞーさんだからこそ分かる、本当の意味での“健康”とは。

コントロール障害のなかで出合った“フィットネス”という希望

もともとは不動産業の営業マンだったけんぞーさん。しかし、10年ほど前にコントロール障害を発病。コントロール障害とは、自分の意思で、量・頻度・場所・状況などをコントロールできなくなる病気だ。けんぞーさんの症状はどんどん深刻化し、一般の病院では回復が見込めないことから、リハビリ施設に入り療養することに。当時の環境や人間関係、物など、全てを手放して入ったリハビリ施設で、けんぞーさんは“フィットネス”と出合った。

ONEドキュメンタリー取材けんぞー

「自分で自分の意思をコントロールできず、本当に苦しい日々でした。当時、体重は120キロくらいまで増えていて、誰とも会話したくない、関わりたくないという精神状態。心身ともに不健康だったと思います。でも、そんな自分に関わってくれた全ての人たちのおかげと、リハビリの一環でフィットネスと出合い、筋トレやトレーニングの楽しさや大切さを体感したことで、今こうして回復し、日々を歩めています」

最近では隙間時間に気軽に利用できるコンビニジムなどが拡大し、ますます身近な存在となった印象のフィットネス。見た目の変化や身体の健康に良いだけではなく、脳や心にも良い影響を及ぼすことも明らかになっているそうだ。

ONEドキュメンタリー取材けんぞー

「筋トレやトレーニングをしている間は、重いウエイトを持ったり、呼吸や姿勢にばかり意識が向くので、他のことを考える余裕がないんです(笑)。だから、自分の状況や障害のことを一時的に忘れて、リフレッシュできる。続けていくうちに身体が引き締まってきて、成果が目に見えるようになって、ますます楽しくなって。もともと、ハマるととことん続けるタイプだったことが功を奏して、結果的に病気の回復に繋がりました」

ルックスはボディコンテストで重要な審査基準の一つ

その後、「自分を救ってくれたフィットネスで、今度は自分が誰かの役に立てたら」という思いからフィットネスについて改めて真剣に学び、フィットネストレーナーとして社会復帰を果たしたけんぞーさん。同時に、自身のトレーニングの目標としてベストボディ・ジャパンや、こちらも鍛えた身体の美しさを競うフィジークというボディコンテストに出場し、1位となるなど立派な成績を残してきた。しかし、大会出場で人前に出る機会が増えると、「今まで気にする余裕がなかった、自分の外見の細かい部分が気になるようになってきた」のだとか。

ONEドキュメンタリー取材けんぞー

「大会では上半身は裸で、下はハーフパンツかボクサーパンツくらいのサイズ感のものを着用するんですが、最初に体毛が気になって脱毛をし始めて、次に爪が気になってネイルを始め、肌も気になってファンデを使ったり眉を書いたり。自分でどうにかできることは全部やりましたね」

ベストボディ・ジャパンの審査基準の一つには、 “ルックス、顔の表情、表現力”も入っている。そのために原田さんは見た目の改善を試みたものの、もともと気になっていたという“顔の大きさ”については自力ではどうすることもできず、悩んでいたのだという。そこで、エラ張りを解消できる小顔施術、エラボトックスを受けた。

「トレーニングで重いウエイトを持つときに、無意識に歯を食いしばっていて、エラが発達してしまっていたのもありました。自分でどうにもできない部分は“美容医療”という選択があることを知って、すぐにやってみようと思いました。ボトックスは劇的な変化がある施術ではないと聞いていたので、そこまで期待せずに受けたんですが、施術後は自分でも輪郭がシュッとしてるのが分かりましたし、周りからも『顔が絞れてるね!』と褒めてもらえて、しっかり効果を感じましたね」

素直に話す勇気が心の健康につながった

「今までは自分のことが嫌いだったんです」と語るけんぞーさん。しかし、フィットネスで心と身体を少しずつ整えていき、美容医療の力も借りて、外見も“自分の好きな自分”になれるように努力した。

ONEドキュメンタリー取材けんぞー

「病気になって、とにかく周りに迷惑をかけてしまって。そんな自分が嫌いだった。でも、皆のおかげで自分は今生きられているから……だったら、自分を好きになるために、できる努力をしようと思いました。ゴールはないけど、今は自分が変わっていくのがとても楽しいんです」

また、心の回復や、思考の切り替えについては、リハビリ施設で学んだ“素直に話すこと”を実践し、今に至るのだとか。

「例えば、自分はこういう病気で、人にもたくさん迷惑をかけてきたことは、本当なら恥ずかしいし、隠したい部分なんです。でも、リハビリで『隠さず、嘘をつかず、素直に話すこと』を学び、勇気を持って実践していくと、心が穏やかになっていくのを感じたんです。自分の力だけでどうにかしようとせず、人を信用して、素直に話す。それでだいぶ生きやすくなって、『今まで自分で生きづらくしていたんだ』と気づきました」

健康とは、“自分を好きになること”

現在も、次の大会に向けて日々トレーニングに勤しんでいるけんぞーさん。改めて、けんぞーさんにとって“健康”とはなんだろうか?

ONEドキュメンタリー取材けんぞー

「少しずつでもいいから、自分を好きになることかもしれません。例えば、整体師やフィットネストレーナーという仕事柄、身体の具合がどこか悪い方が多く来られます。話を聞くと、具合の悪い方って、自分のことが嫌いだという人もいるんです。身体が病んで心も病むのか、逆なのか……それは分かりませんが、自分のことが嫌いだと、自分の身体をないがしろにしてしまいがち。そうなると、健康が遠のくと思うんです。自分なりに、自分の好きな自分に変わっていけたらいいですよね」

その手段は、けんぞーさんのように、フィットネスかもしれないし、美容医療かもしれない。最後に、好きな言葉を聞くと、「ほどほど」だと教えてくれた。

「ほどほどとか、ぼちぼち、とか。0か100かという考えしか出来ない性格だったんですが、今はあんまり頑張りすぎず、50くらいの気持ちで。それくらいが楽しいなと思います。自分が今こうやって生きられているのは、自分にこれまで関わってくれた人たちのおかげなんです。その感謝は、生涯いっときも忘れることはありません。だからこそ、どうせ生きるなら、楽しく。嫌いなままの自分で終わらず、好きになる努力をしていく。ほどほどに、ね(笑)」

ONEドキュメンタリー取材けんぞー
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