美しさも人間関係も、心から欲するものを追求できれば世界は平和になる

2024.04.23
伊藤亜里沙
取材・文:野中 真規子
写真:森山 越
伊藤亜里沙 カリブ海生まれアメリカ育ちの父と、日本人の母との間に生まれ、日本で育つ。高校はアメリカへ留学。現在は個人事業主としてIT企業でのOA機器の運用保安やテスト評価などを請け負う。趣味はゲームと読書。経験施術はCO2フラクショナルレーザー、全身脱毛、ハイフ、糸リフト、ヒアルロン酸、トーニング、コラーゲンピール、ヴェルベットスキン。
スレンダーなスタイルに、ピカピカに輝く笑顔が目をひく伊藤さんだが、以前は自分の肌にかなりコンプレックスを持っていたという。フェイシャルケアは美容医療を活用し、ボディケアは運動や姿勢を意識したり、自作のクリームなどを使って自力でキープしているという彼女に、美容への想いやこだわりを伺った。

スキンケアのきっかけは、10〜20代で悩んだニキビとニキビ跡

伊藤さんが美容を意識し始めたのは中高生の頃から。

ONEドキュメンタリー取材伊藤ありささん

「ニキビとニキビ跡が酷くてコンプレックスでした。親に相談したりネットで調べたりして、皮膚科に行って薬を処方してもらったらよくなったんですが、そこから『もっと肌を改善させたい』という気持ちが強くなりました。大人になったら美容医療を受けたい!とずっと思っていたんです」

21歳になり、ある程度まとまったバイト代を手にした伊藤さんは、ニキビ治療にいいと知った施術、CO2フラクショナルレーザーを受ける。レーザーで肌を焼き、コラーゲンを増やして肌の再生を促すものだ。その結果、ニキビ跡は薄くなり、肌がつるんとしたが、痛みが強く、ダウンタイムが長いこともありその後は継続しなかったという。その後、30歳を過ぎると今度は輪郭が気になり出すようになった。

ONEドキュメンタリー取材伊藤ありささん

「もっと輪郭をシュッとさせたいなと思ってハイフを受けました。それなりに効果は感じられたのですが、ハイフは継続的に受ける必要があると知って、より持続性のあるものを受けたいと思いました。それで2年前にほうれい線に糸リフトとヒアルロン酸を入れて。ヒアルロン酸は面長をカバーしたくて上唇にも入れましたが、目に見えて効果がわかりましたね」

さらに伊藤さんはフェイスケアを追求すべく、シミ予防のためのトーニング、毛穴を目立たなくするためのコラーゲンピール、そしてコラーゲンピールとダーマペンを組み合わせたヴェルベットスキンの施術も受けた。

「ヴェルベットスキンの術後すぐに鏡を見たら、肌がピカー!となっててびっくりしましたね」

人からどう見られるかではなく、あくまで自分のモチベーションを上げるため

施術を受けたことで、変化したのはメイクにかかる時間だ。素肌に自信が生まれたことから、現在メイクは10分程度で済ませている。ベースメイクではファンデーションは塗らず、コンシーラを目の下に塗り、それを顔全体に伸ばすだけだという。

ONEドキュメンタリー取材伊藤ありささん

「以前はフルメイクでファンデーションも塗りたくって、アイラインもマスト。いろんな色のアイシャドウを重ねて、つけまつげもして手間と時間をかけていました。でも年齢が上がると時間がもったいないし、メイクもあれこれ足すよりは引き算していったほうが若く見られるようにもなるんですよね」

ただしその引き算をするには、ベースとなる肌のシミやそばかす、しわといった難点を改善しておく必要がある。伊藤さんが美容医療を受けるのは、そうしたエイジングケアが目的だ。見た目を変えるのではなく、あくまで今の自分の年齢でのベストコンディションを保つためだという。

「私が受けている施術って、他人から見たら大してビフォーアフターの違いはわからないものだと思うんです。人からどう見られるかではなく、あくまで自分で見て、自分のモチベーションが上がったり、やってよかったなー、正解だなーと感じるため。自己満足なんです」

ONEドキュメンタリー取材伊藤ありささん

ボディメンテナンスは自力で対処

高校時代に2年間アメリカで暮らし、その後も旅行で訪れている伊藤さんに、アメリカの美容医療について尋ねてみると……

「アメリカで人気なのは肌のピーリングや唇にヒアルロン酸を注入する施術。腕やお腹の脂肪をお尻に持っていって大きくするBBL(ブラジリアンバットリフト)は、日本人ではあまりやる人はいないと思いますがアメリカではポピュラーです。シミやニキビ治療のためのレーザーは自分自身でする人も多いですよ」

伊藤さん自身も、美容医療とセルフメンテナンスをしながら自身の美を追求している印象だ。

ONEドキュメンタリー取材伊藤ありささん

「美容医療は1回受けると、他のところも気になってキリがないし、費用も安くないので、予算や時期を決めて計画的に受けるようにしています。そのために、自分の目的に合う施術や病院などの情報は徹底的に調べています。今後は以前受けて効果を実感できたヴェルベットスキンや目の下のクマ取り、リフトアップのための糸リフトなども受けたいですね」

肌以外では、最近ちょっと食べただけでシルエットが変わってしまうお腹周りが気になりってきたと話すが、こちらは美容医療に頼らないという。

「毎年、夏前には水着を着るために家で有酸素運動と筋トレで脂肪を落としていて、自分で対処できることがわかっているので、大金を出してまで脂肪吸引はしません。一応、通勤での早歩きと坂の登り下りで体重はキープできているのですが、さらにシルエットを引き締めるために、今年もそろそろトレーニングを始めようと思っています」

見た目を美しく保つために、筋肉をつけることと、姿勢や歩き方も意識している。

ONEドキュメンタリー取材伊藤ありささん

「スマホをいじっていると、どうしても猫背やストレートネックなど、姿勢が悪くなりがちで、歩き姿もだらしなく見えます。そこに気をつけるだけでもだいぶ変わってきますよ。ボディの肌に関しては、自作のボディクリームを昔から塗っていて調子がいいので、それもずっと続けています。そうして自力でできるものは自分でやりますが、顔の肌の管理やたるみ、しわ、シミ、そばかすなどは自分では対処しきれないので課金して(笑)、医療の力を借りています。今後は以前受けて効果を実感できたヴェルベットスキンや目の下のクマ取り、リフトアップのための糸リフトなども受けたいです」

誰もが心から欲するものを追求できるような、平和な世界を願う

伊藤さんは今後、こうして美容医療やセルフメンテナンスをうまく使い分け、自分が満足できる見た目をキープしながら、さまざまな学びを深めて内面も磨いていきたいという。

ONEドキュメンタリー取材伊藤ありささん

「歳を重ねるにつれて時間がもったいないという気持ちがだんだん強くなってきました。メイクも時短できるように整えていますが、同じように、人間関係でも誰とでも付き合うのではなく、一緒にいて学びを深められるような人と一緒にいたいなという思いが強くなってきています。私たちっていろんなことを知っているようで実は何も知らないのかなと。だからこそ年をとってもなんでも積極的に学んでいいし、成長していけると思うんです」

そう強く願うようになったのは、アメリカ留学を経験したことも強く影響しているそうだ。

ONEドキュメンタリー取材伊藤ありささん

「もとから意見をはっきり言う性格でしたが、小中学校では他の子と見た目が違うだけで威圧的に見られていたし、はっきりものを言うと傷ついてしまう人がいたりして、自分を抑えることも多かったんです。でも高校で行ったアメリカでは自己主張しないと話も聞いてもらえないので、やっと自分の意見を出せるようになって。他の国の子たちと夢や将来したいことについて話し合えたことも、刺激と学びになりました」

アメリカと日本、両方の人と接してみて、日本人は気遣いや思いやりなど、見えない部分での配慮に長けていて、そこが魅力だとあらためて感じたという。その反面、周りに気を遣って自分の本心に向き合えない人も多いのではないか、とも感じている。

「本当は生きるってシンプルなことだと思うのですが、今の世の中はいろいろと複雑な仕組みがあって、自分らしい生き方が難しくなっているように思います。誰もが自分が心から欲するものを追求できるようになれば、世界はもっと平和になると思うんです」

ONEドキュメンタリー取材伊藤ありささん
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