「反応の“質”が変わった」
一回やってみるが信条のSNSコンサル・太郎アゲアゲの気づき
撮影:石田 祥平(ブルーリー)
TikTok「太郎アゲアゲ」
TikTok「ageage美容研究所」
学生時代に体感した「動画×ビジネス」の世界
太郎さんは高校三年生からYouTube活動をはじめ、大学一年生でYouTuberはじめしゃちょーとコラボ。大学二年生で4人組YouTuberアバンティーズの動画編集を担当し、大学生ながらYouTubeの収益だけで生活ができるまでになった。
「はじめしゃちょーに憧れて、YouTubeを始めて。こういう仕事があるんだ、自分もこうなりたいなと思ってがむしゃらにやっていました。アバンティーズと出会ってからは、一緒にシェアハウスに住んだり、動画編集を経験させてもらえたり。この頃から、YouTubeのような動画サービスを仕事にすることは自分に向いているなと感じていましたね」
大学卒業後は、短尺の動画をシェアできるSNSであるTikTokの世界に飛び込み、なんとわずか3カ月で月間1900万再生、フォロワーは15万人を超えた太郎さん。ここで、「ショート動画×ビジネスの存在に気づいた」のだという。
「アバンティーズが活動休止して、これから自分はどうしようかと考えたとき、編集や企画を考えるのが好きだったなと思い起こし、じゃあ個人で、まずTikTokでショート動画をつくってみようと考えました。そしたら自分が思っていたよりバズってくれて、『これをノウハウ化して、企業向けのサービスにしたい』と思い、今では本格的にそれがお仕事になっている感じですね」
どんなジャンルでも、気になったら即やってみる
その後は、SNS運用サービスのほか、アイドルプロデュース、化粧品通販事業などの美容関連、占い事業など、さまざまなジャンルの事業を展開し、バズらせながら成長を続けているのだとか。「やってみたいと思ったら、即やってみる」という太郎さんの性格と行動力がなせる技だ。
「『あ、これ仕事にできそうだな、やってみたいな』と思ったら、即やってみます。失敗したら失敗したでいいんですよ。当たったらそのまま続けよう、くらいのスタンスです。どんなことにせよ、実際に一回やってみないと分からないことばかり。不安を恐れてやらないのは、もったいないなと思っちゃいますね」
そんな太郎さん、美容についても「同じスタンス」なのだとか。例えば、少しおでこが広いことが気になっていたから自毛植毛を受けてみたり、ニキビができやすい体質だったからダーマペンやポテンツァなどの肌治療を行ってみたり。太郎さんが美容関連の発信を始めた当初は「正直美容にあまり興味はなかった」というが、その動画がバズったことで、需要があると実感。当時はメンズ美容を発信している人も少なかったことから、メンズ美容に特化したアカウントをつくり、現在も運用中だ。
「美容医療は、気になっているタイミングで企業様からお声がけしてもらうことが多くて、最初は『美容医療ってどんな感じだろう?』という興味本位の気持ちがありましたが、実際にやってみてからは、『1ミリでもかっこよくなるなら続けていきたい』と考えるようになりました(笑)。例えば自毛植毛をしてからは、おでこを出せる髪型に挑戦できるようになりましたし、肌治療はこれからも継続が必要ですが、自分では直せないニキビ跡が薄くなったり、効果を実感できていますね」
“容姿の良さ”は動画の反響に関係がある?
太郎さんはSNS運用やプロデューサーなどの、いわゆる裏方業務以外にも、自ら顔出しで動画も投稿し、自身も多くのフォロワーを抱えている。もともとの性格は「陰キャラで内気」だというが、SNSに顔を出すことに不安はなかったのだろうか?
「とにかく動画をバズらせる。再生数を上げる。それだけを考えてやってきたんですよね。自分の容姿に自信は無かったので、別に積極的に顔を出したいわけじゃないけど、動画が伸びるために必要ならいくらでも出しますというスタンスです。ただ、今は美容医療のおかげもあり、前よりは自信を持って撮れるようになりましたし、コラボ動画でもしっかり喋れるようになったなと思います」
美容医療で自身が気になる部分を改善することで、顔出しの抵抗感が減り、撮れる動画の幅が広がったという太郎さん。自身のSNSを運用する際、やはり“容姿の良さ”は動画の反響に影響するのだろうか?
「なかなか一概にはいえない部分ではありますね。良い反応でも悪い反応でも、どちらにせよ反響にはなりますから。ただ、自分のアカウントでいえば、昔は僕の顔をけなすようなコメントが多かったなか、美容医療をしていくうちに悪いコメントが減ったという実感はあります。どちらの方が反響の数字が伸びるか伸びないかはなんともいえないですが、“コメントの質が良くなった”というのは間違いないですね」
妥協することに抵抗を持て
太郎さんは仕事でもプライベートでも、常にアンテナを張り巡らせ、どうビジネスにつながるか?を考えているようにみえる。どうしてそこまで仕事を頑張れるのか?を問うと、「特に“これのため”という気持ちはなくて、多分好きだからやれているんでしょうね」と返ってきた。
「高校生のときに野球部の先輩から『妥協することに抵抗を持て』といわれたことがあって、これは自分の中で、忘れないように心がけている言葉です。仕事もプライベートも『こんくらいでいいや』と思わずに、なるべく妥協に抵抗することを意識して。だからこそ今があって、それが未来に繋がっていくんだと思います」