フロンティアとしての覚悟は「No Pain, No Gain」
2022.06.21
取材・文:岡本のぞみ(verb) 撮影:有泉伸一郎(SPUTNIK) 撮影場所:浪江町
野地雄太(26)起業家
仕事について
今年4月に、中高生を対象にした町内留学体験プログラムを企画する教育ビジネスで起業しました。福島市出身ですが、「HAMADOORI13」という若者企業支援を受け、可能性を感じる浪江町を起業の場所に選びました。プログラムは、夏休みなどを利用して、町内の「いこいの村なみえ」を拠点に、英語で自分を表現しながら合宿を行います。英語を使い慣れていない生徒が多いので、自己表現の手段として英語を使って、相手と自分の価値観の違いを深掘りしてほしいですね。そうすると、自分のアイデンティティや相手の文化を尊重でき、視野が広がっていくはずです。
浪江町について
避難先から帰還された方と移住された方で成り立っているので、浪江町のことを思っていらっしゃる方が多いですね。僕の事業について、教育委員会の方だけでなく、住民の方もふくめて、町全体ですごく応援してくださっているんです。浪江町は、新しいことにチャレンジすれば、必ず応援をいただける場所。メディアの注目度も高いので、ここで事業をすることはアドバンテージがあると思います。逆に未知数なこともある。余白というか伸び代もある町なので、変わっていく途上にいるのを感じることもできます。
座右の銘について
「No Pain, No Gain.」痛みなくして、得るものなし、という意味です。大学時代にアメリカに留学したのは、自分のコンフォートゾーンから出て成長したいと思ったから。浪江町に移住して起業したのも、まだまだ環境が整ってないなかでフロンティアとしてやりたかったから。大変ではありますが、その方が可能性は無限大です。あえて苦労が多いほうを選択することで得られるものがある。自分の成長や社会に対するインパクトを出していきたいですね。