コスプレと美容医療。
着て終わり、施術して終わりではない「その先へ」

撮影:荒 眞人
コスプレの衣装製作は、布を染めるところから
もともと、幼少期から人前に立つことが好きだったねねねさんは、学生時代にはアイドルとして人前に立ち、現在もコスプレや撮影会、声優やMCの仕事など、多岐にわたって活動している。コスプレは趣味で始めたというが、やり続けるにつれ徐々に“キャラクターへのこだわり”が顔を出しはじめた。

「最初は気軽に始めたコスプレだったので、高い既製品の衣装は何着も買えないな……と思って、安く済ませられるように衣装製作も始めました。でも、衣装をつくっていくにつれ、“形として成り立っているだけ”というチープな衣装では、満足できなくなってしまったんです。二次元のキャラクターの衣装が、三次元になったらどういう生地感になるんだろう、というところを自分なりに掘り下げて、ウエディングドレス用の高級な生地を使用したり、より再現度を高くするため、布を染めるところからスタートしたり(笑)。お金はかかりますが、キャラクターへの愛が衣装にも反映できるように、日々試行錯誤しています」
「自分にお金をかけるのって良いかも」
こだわりは衣装だけにとどまらず、自分の容姿にも目を向けるように。「やってみようと思ったら、すぐに行動するタイプ」だと本人が言う通り、思い立ってすぐに、二重の埋没手術を受けたという。

「それまで、アイプチもしたことなかったですし、特に一重まぶたがコンプレックスということでもなかったんです。でも、ふと『自分が二重になったらどうなるかな?』っていう気持ちが湧いて、その一週間後には埋没の施術を受けていましたね。やってみて、二重になったからどう、というよりは、『自分にお金をかけるのって良いかも』という気づきがありました」
自分にあう美容医療は、試してみなきゃわからない
ねねねさんは、今まで好きな漫画・アニメのコンテンツや、グッズをコレクションするためにお金を使っていたという。しかし、埋没の施術がきっかけで、 自分にお金をかけることの“価値”を実感。もっといろいろな美容医療を体感してみたいと思ったねねねさんは、自分にあいそうな施術を調べ、ボトックスやヒアルロン酸、糸リフトなどさまざまな美容医療を試していった。そのなかでも、やってよかったと感じた施術は顎のヒアルロン酸注射だったのだとか。
「もともと丸顔で、痩せても顔の丸みは変わらなかったんです。キャラクターって丸顔よりもちゃんと顎があるタイプのほうが多いですし、自分的にも顎が少し尖ればいいなと思ってやり始めたんですが、私には効果がありました。ヒアルロン酸って、時間が経つと身体に吸収されちゃうんですが、全てが吸収されてなくなるわけではなく、少しは残ってくれるんです。何度か打っているうちに、顎ができてきて、今ではもうこの顎で安定している感じ。自分の顔がより好きになりましたし、コスプレもしやすくなりました」

「キャラクターは、肌がきれいでまっさら」
だからホクロを取った
また、顔のホクロ除去もコスプレをしやすくするために受けた施術の一つ。数が多く、コスプレの際はコンシーラーで隠したり、画像加工で整える手間があったが、ホクロ除去の施術を受けることでその必要がなくなった。
「キャラクターって、たいてい肌がきれいでまっさらですよね。ホクロがあっても、泣きぼくろが一つとか、その程度。だから、無いほうがどんなキャラクターにもなりやすくって。コスプレ以外でも、普段のメイクも隠す手間が減って楽になりましたし、顔の印象も明るくなった気がしています」
ファンがいるから、自己肯定感は下がりようがない
いろんな種類の美容医療を経験しているねねねさん。どれも「やってみたいから」というスタンスだ。そんなスタンスでいられるのは、”ファンの存在”も大きな要因の一つだという。

「芸能界も、コスプレ界隈も、可愛い人がいっぱいだし、どれだけ頑張っても上には上がいます。でも、私を推してくれている人達はそんなこと関係なく、『ねねねちゃんだから推している』と言ってくれる。私という存在を愛してくれているのが伝わるから、自己肯定感は下がりようがないんです。私の行動力や向上心は、ファンの方のおかげかも」
コスプレは、“着て終わり”じゃなく「その先」がある
最後に、「コスプレで一番おもしろいと思う部分はどこか」と聞くと、ねねねさんは「人とのつながり」だと教えてくれた。
「衣装をつくって、キャラクターになりきって、お写真を撮ってもらって、SNSにのせてたくさんの人に見てもらって、感想をもらって――。コスプレは『着て終わり』ではなくて、その先に、人とのつながりがたくさんあります。新しい出会いや発見がたっくさんあるんです。一番楽しいのは、そういう人とのつながりの部分ですね。月並みな言葉ですが、”一期一会”を大切に。嫌だなって思っていた場面でできた縁が種まきになって、5年後10年後に良い縁になることもありました。一つひとつの出会いに感謝し、縁を大事にしていきたいです」
