「自分の顔が好きじゃない」プロゲーマー・Tema、大好きな世界に居続けるために選んだ手段

2023.01.27
Tema
取材・文:桑原恵美子
撮影: 荒 眞人
Tema 経験施術は、医療脱毛、HIFU。
東京都出身。2016年のSEGA公式「ぷよぷよ」プレイヤー最強決定戦で3位。その後、JeSU(日本eスポーツ連合)のライセンスを取得し、プロゲーマーとしての活動をスタート。2017年のEVO2017ぷよテトダブルスで優勝するなど、数々の大会で好成績を収めている。
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人気パズルゲーム「ぷよぷよ」で、女性として初めてプロライセンスを取得したTemaさん。プロゲームチームに所属するプロゲーマーが多い中、Temaさんが選んだのは各界のプロフェッショナルをマネジメントしている芸能事務所だった。「自分の顔は好きじゃない」と語るTemaさんが、あえて“見られる”仕事をプロデュースする芸能事務所での活動を選んだ理由を聞いた。

何度他のゲームにハマっても、いつも「ぷよぷよ」に戻ってきた

Temaさんがぷよぷよと出合ったのは5歳のとき。ただ繋がっていくのが面白いとか、女の子のキャラクターがかわいいとか、今思えば単純な理由でハマった。その後も、新しいゲームが登場するたびにハマっていったが、いつも早い段階で飽きて、ぷよぷよに戻ってきたという。

インタビューを受けるプロゲーマー・Temaさん

「やっぱり新しいゲームもやりたくなるから浮気するんですけど、最後に戻るのはぷよぷよみたいな感じ。他のゲームはわりとすぐ終わっちゃうんですよ。例えばRPGでもレベルを上げるジャンルだと、レベルを上げてボスを倒してスタッフロールが流れたら終了。もちろんやりこみプレイとかいろいろなジャンルがあるんですけど、基本そこでストーリーは終わるんですね。だけど、ぷよぷよは対戦がメインなので、終わりがないんです。自分が上手くなったなって思っても自分より上手い人たちが、ずーーっと遠くまでいる。だから奥が深いし、やってもやっても終わりが見えないんです」

やっとゲームの良さが認められる社会になったんだから、今を楽しまないと

大学院卒業後に公務員の仕事を選んだのは、まだ世の中にぷよぷよのプロシーンがなかったため。だが皮肉にも、Temaさんが仕事に慣れた頃にeスポーツの時代が到来し、ぷよぷよのゲーマーたちがスポットライトを浴びるようになる。

インタビューを受けるプロゲーマー・Temaさん、回答中

「ちょっと前までは“ゲーム脳”なんて言葉もあって、ゲームは悪影響を与えるようなイメージがあったのに、この10年くらいで急にガラッと変わったんです。個人的に一つの転換期は、東北大学加齢医学研究所の川島隆太教授が、『脳を鍛える大人のNintendo Switchトレーニング』を発表したあたりじゃないかと思っています。そこから、『実はゲームは脳にいい』みたいな肯定的な流れになって、eスポーツだ、賞金だ、と華やかな世界になった。今では認知症対策としてもゲームが推奨されているんです」

各地の大会に出ながら再び腕を磨き始めたTemaさんは、たちまち女性で初めてJeSUというプロライセンスの公認ゲーマーになり、公務員をやめて芸能事務所に所属。プロゲーマーとして活動を始める。

「そうじゃないときからこういう時代を夢見ていたので、『今を楽しまないと』という気持ちがすごく強いですね。実際、今はめちゃめちゃ楽しいです」

インタビューを受けるプロゲーマー・Temaさん、笑顔で回答中

自分の顔を、あんまり好きになれていない

芸能事務所に所属したのは、人に見られる仕事がしたいというよりも、「何かを自分で発信することが好きで、そういう仕事をしたかったから」だという。しかし発信する仕事を選んでいくと、自然と見られる仕事が多くなる。実はTemaさん自身は「自分の顔があんまり好きになれてない」と告白する。撮影中、カメラマンに「右と左、どっち向きが好き?」と聞かれても「自分の顔が好きじゃないから、どっち向きがきれいに見えるかもわからないんです」と苦笑する。

「美人かどうかを決めるのは私じゃないんですよ、私の中では。ありがたいことに、“美人女性プロゲーマー”みたいな称号がついて、紹介していただけることもあるし、顔を褒められることもあります。ただ一方で、私の顔を批判する人もいるわけだし……」

プロゲーマー・Temaさんインタビュー中の様子

なるべく長く現役でい続けたいから、そのためにもきれいでありたい

そんな彼女が美容医療に挑戦したのは、もっとパワーが欲しいからだと語る。

「今は若手プレイヤーがどんどん出てきていて、自分より10歳ぐらい年下や、もっと下の中学生ぐらいの女の子も出てきているんです。そういう年下の女性と一緒に並んで写真を撮ったりすることも多いので、並んだときに同じくらい元気で、同じくらいエネルギーを放出できる存在でありたいなと思っているんです。だから最近は、低速ジューサーを買って栄養面を改善して内側からのケアをしたり、いろいろなことをしているんですが、その補助的な手段になり得るのが美容医療だと思っていて。自分の顔が好きじゃなくても、人前に出たときには自信を持って堂々としていたいなと思いますし。自分がなるべく長く現役でい続けたいから、そのためにもきれいでありたいと強く思っています。『きれいになる』ということは、私にとって自分の大好きな世界にずっといるための手段かもしれないですね」

プロゲーマー・Temaさん、ポートレート

美容医療は、テンションを高めてパワーを保つため

脱毛の施術は、毛深いというコンプレックスを解消するために受けた。

「10代の頃から、月経があんまり順調ではなくて、倒れちゃったりするほど症状が重かったし、周期も不安定だったんです。それで病院で検査をしてもらったら、『女性ホルモンが少ない』ことがわかって。だから毛深いのか、と……。最初はカミソリや毛抜きでお手入れしていたんですが、どうしても肌が乾燥したり毛穴が目立ったりして汚く見えるので、思い切って医療脱毛にトライしました。そうすると、やっぱり肌もきれいになるし、気持ちがいい。HIFUのときもそうだったんですが、何か気分が上がる感じがします。自分に自信が持てる、というところまではいかないんですが(苦笑)、ずっとコンプレックスだったので、マイナスが無くなってフラットな本来の自分でいられるような気がします」

その後に受けたHIFU(リフトアップを目的とした高密度焦点式超音波)は、効果に個人差があるといわれている施術のひとつ。Temaさんの場合は効果が出やすい体質らしく、施術スタッフが「変わりましたね!」と弾んだ声になったほど、印象が変わったという。

笑顔で写真に写るプロゲーマー・Temaさん

「顔の片側だけ終わったところで鏡で状態を見せてくれたんですが、本当にキュッと持ち上がって、めっちゃ若いときの顔になった気がしました(笑)。気持ち的にもテンションが上がりましたね。大きな大会では、自分のテンションを高めることも大事なので、これからもここぞというときには、お世話になろうと思っています」

40歳くらいになっても、“美魔女プレイヤー”としてこの世界にいたい

今の夢は「ずっとプレイヤーでい続ける」こと。

「40歳を過ぎても現役のプレイヤーでいられたら、“美魔女プレイヤー”として売り出し方を方針転換したりして(笑)。でも一番の夢は、20年後に写真を撮られても、『20年前と全然変わらないね』って言われるくらい、強いパワーを放出しているような存在でいることですね」

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