40代で、17歳年下の理想の相手と再婚。
目標は、人生最高に美しい60代
夫でファッションYouTuberのハズム氏と、中目黒でセレクトショップ「DAN」を営む。自身のブランド「KANAME」のファッションデザイナーとしても活躍中。
YouTubeチャンネル「めぐさんTV」
アパレルのキャリアのスタートは、時給980円のアルバイト店員
メグミさんは、イベントコンパニオンを経て25歳でイベント企画会社を設立。業績は順調だったが、結婚と出産を機に仕事から離れ、専業主婦に。その2年後に離婚してシングルマザーになった。子供を育てていくために選んだのが、以前から興味があったアパレルの仕事だった。
「イベント企画会社の仕事は、お金にはなっても充実感が無かったというか、時間だけ取られて楽しいとか思えませんでした。だから今度は何か好きなことを仕事にしようと決めていて、時給980円のアルバイトでアパレルの仕事に入りました。収入は少なかったけれど、かわいい洋服に囲まれて仕事ができることはすごく幸せでした」
しかし、もともと人見知りだったうえに専業主婦を2年間していたため、最初は緊張の連続。お客さんに話しかけることもできなかった彼女に、接客を基本から教えてくれたのが、“年下の先輩スタッフ”たちだった。
「私より年が10歳くらい下のカリスマ店員さんの接客スタイルを見ているだけで勉強になりましたし、刺激にもなりました。ファッション誌の好きな服をコラージュしてブックをつくって、月に一度先輩に見てもらったり……。そのなかで、自分はこういうテイストが好きなんだという発見があったり、こういう着こなしをお客さんに提案しようという気づきがありましたね」
1年後にはその店の店長に抜擢され、5年後には店を譲り受けてオーナーにまで成長した。ちょうど韓国ファッションが流行し始めたこともあり、韓国での買い付けも担当するようになった。売上を順調に伸ばしていくなか、2016年にファッション業界の交流会でハズム氏と出会う。
完全なひと目惚れ。理想の男性を、神様がつくってくれたのかと思った
「完全に私のひと目惚れです。とにかく見た目が理想で、神様が私の願い通りにつくって、メガネをかけさせたのがハズムさん、という感じ(笑)。派手じゃないけど、気に入って着ているのが伝わってくるファッションも良かった。あとでYouTubeを見て、自分の好きなアイテムを淡々と紹介している雰囲気がまた良くて、ますます好きになりました」
「こんなに理想の見た目の人には二度と出会えないかも」と、メグミさんは交流会で連絡先を交換し、勇気を出して食事に誘った。その後も食事やイベントに頻繁に出かけたりするようになった。年の差が気にならなかったのは、あまりにも好きすぎて、芸能人の推しと会って話している感覚だったからだという。出会った翌年にハズム氏からプロポーズされたときも信じられなかった。
「シングルマザーで子供を育てるのは大変だったけれど、頑張ったから、ご褒美がもらえたのかな、と思いました。娘も中学生で、女友達みたいに恋バナもしていたので、初対面から『パパ』と呼んで懐いてくれて。彼の方は年齢差で悩んだこともあったと思う。でも彼はファッション同様、選ぶときは慎重に時間をかけるけれど、一度選んだらそれをずっと大事にし、経年変化も含めて愛着を持ち続ける人。そこは私に対しても同じです」
スケバンのスカート風パンツ「スケバンデニム」が、モード系男子にヒット
結婚後、ハズム氏は自身のブランド「DAN」を立ち上げ、中目黒にセレクトショップをオープン。メグミさんも運営に携わりつつ、自身のブランド「KANAME」を立ち上げ、現在デザイナーとしても活躍している。
「『KANAME』ブランドとして最初につくったオリジナル商品は、『スケバンデニム』。昔ヤンキーの女性がはいていたロングスカートをデニムでつくったんです。デニムのきれいなプリーツのロングスカートを探していたけどどこにもなかったので、だったらつくったら売れるだろうと思ったのがきっかけです」
ブランド名「KANAME」は、「必要とされるものを必要なだけつくろう」と思って名づけたとのことなので、まさにその名の通りの作品といえる。スケバンデニムは大好評で、再販を繰り返すほど。最近はアメリカ、韓国、中国からも注文が相次いでいる。レディース用につくったのだが、購入者の半数は男性。今年の成人式の晴れ着としてスケバンデニムを着用した男性が、写真と共に「めぐさんしか勝たん!」というコメントが送られてきたと、嬉しそうに語っていた。
夫は「痛い思いまでしなくていい」と言っていた
美容医療にトライしたのは、ハズム氏と結婚後、配信される動画に一緒に登場するようになってから。ファッション系YouTuberの先駆者として広く知られるハズム氏の妻として注目されるようになったこともあるが、動画をチェックしたときに自分の見た目が気になるようになったことが最大の理由だという。
「動画では普段は見ないようにしていたエイジングサインもいや応なく突き付けられることが多くて……。あごの肉のラインも気になりましたし、どう照明を工夫しても目の下のたるみが目立ってしまうのもつらくて。ずっと悩んでいるよりも、もし解決できるなら、したほうがいいと思うようになりました。最初は費用の点で少し迷いましたが、主人の横に並んで恥ずかしくない妻でいられた方が、長い目で見ればビジネス面でメリットになると割り切りました」
ハズム氏は最初「俺は全然気にならない」「痛い思いまでして、そんなことしなくていいよ」と言っていた。だが最近、メグミさんが初めて登場した頃の動画を見直す機会があり、「すごく若くなったと思う。あの頃と全然違う」と驚いていたという。
「やっと気づいてくれた、もっと早く気づいてよとは思いました(笑)。いろいろな施術を試しましたが、一番効果を実感したのは、目の下のたるみ取りですね。本当に10歳ぐらい若返ったと思います。目の下のたるみをカバーするような濃いメイクにしなくてよくなりましたし、動画を見るたびにメンタル的にも落ち込まなくてよくなったこともメリットです」
年齢よりも若く見えることで、若い世代にも上の世代にも希望を与えられる
年齢よりも若く見られることで感じるメリットは多いが、そのひとつは若い世代からもリスペクトしてもらえ、希望を与えることができること。そして上の年代の女性にも勇気を与えられること。
「今って、年をとることを過剰に恐れる若い子が多いけれど、私を見て、40代になってもこんなに好きなファッションを楽しめるんだと思えたら、年をとることは全然怖くなくなると思うんです。それは年上の方でも同じ。私が美容医療の施術を受けた話をすると、『自分はもうミニスカートも履けない人生だと思っていたけど、そうじゃないかも』と仰った方もいます。勇気を出して施術を受けたことによって、素敵なことがたくさん起こりましたね」
一番大きなメリットは、「自分に興味を持ってもらえること」だと語る。美容医療の施術を話がきっかけで、仲良くなることも多い。そんな経験から、エイジングにどう立ち向かうかということは、その人のアイデンティティ、一つの個性だと考えるようになった。
「今は美容医療の技術も進んでいるので、これからも積極的に取り入れていきたい。そして50代、60代のときに、人生で一番きれいになるというのを目標にしています。70過ぎて施術が追い付かなくなったら、かわいくて派手でセンスのいいおばあちゃんになりたいですね」