“いずれ”は待てない
今、綺麗だと思える自分になるために
撮影:石田祥平
1992年生まれの32歳で、職業は看護師。趣味は旅行。国内、海外問わず多くの場所を訪れていて、今年の夏はハワイ旅行を楽しんだ。
看護師さんの優しさと頼もしさに救われて、同じ道へ
牧島さんが看護師の道を選んだのは、子どもの頃にナイチンゲールの伝記を読んで感動したのが原体験。「自分もこういう素晴らしい女性になれたらいいな」と漠然と思っていたが、それがはっきり目標に変わったのは、高校生のときだった。
「もともと生理痛が重い体質なのですが、それに夏風邪が加わって、あまりに苦しくて夜間救急へ受診することになったのです。そのときにお世話になった看護師さんが、もう本当に優しくて、頼もしくて……。人って、つらいときに優しくしてもらえると、こんなにもありがたく感じるものなんだと思い、自分もだれかが苦しんでいるときに助けてあげられる人になりたいと思ったんです」
大学で看護師資格を取得し、外科病棟で3年、精神科の病院で5年間、看護師として働いた。ほんのわずかなミスも許されず緊張の連続だった外科病棟も心身ともにハードだったが、精神科では外科病棟とは逆に、目に見えない部分を把握しなければならないという大変さがあった。
憧れのメイク特集は二重まぶたモデルのしかいなかった
華やかな美しさが人目を引く現在の牧島さんからは想像しにくいが、小さい頃から一重まぶたがコンプレックスだったという。両親が二重まぶただったので、いずれ自分も自然にそうなると思っていたが、思春期になってメイクに興味を持ち始めると、「いずれ」が待てなくなった。
「雑誌のメイク特集を見て、『こういうメイクをしたい!』と思ってテクニックを真似しても、全然写真どおりにはならないんです。そのとき気がついたんですよ、メイクのモデルをしている女の子はみんな、くっきりした二重。一重まぶたの私がいくらまねしても、こんな風にならないって」
そこで友達の真似をして、二重まぶたになるアイテープを使い始めた。憧れのメイクに近づくことができた喜びはあったが、メイクを落とした後との落差から、コンプレックスはかえって深まった。
「メイクを落として一重になったときの自分の顔を鏡で見るのが、もう嫌で嫌で……。男性に好意を持ってもらっても、素顔を見られて幻滅されるのが怖くて、交際に消極的になっていましたね。メイクもアイテープを目立たなくするためには普通より手間と時間がかかるし、ずっとアイテープを使い続けているとまぶたの皮膚がのびて目が小さく見えてくる、というウワサも気になって、22歳のときに思い切って埋没法の施術をしました」
すでに働き始めていたため、ダウンタイムが少ない埋没法を選んだ。
「その日からメイクができたので、職場でも気付かれませんでした。施術後はメイクにかかる時間も劇的に短縮できましたし、メイクをするのが楽しくなりましたね。また素顔を鏡で見て落ち込むことがなくなったせいか、全てにおいて『自分なんて……』と卑下することがなくなりました。看護師という仕事は人と接する仕事ですので、自分の素顔に自信が持てるようになって自己肯定感が高まったことで、仕事にも良い影響が出ているように思います。施術前は費用のことが少し気になったんですが、施術後は『費用対効果が良い!』と180度変わりました(笑)」
歯並びの矯正は顔全体の印象も変えた
「きれいになることには、さまざまな波及効果がある」ことを実感した牧島さんは埋没法の施術後、そのほかの美容医療に積極的にチャレンジするようになる。
痩せると頬がこけて見えてしまい、その影響から目立ってしまうたるみも気になっていた。ふっくらさせて目立たなくしたいと医師に相談したところ「ヒアルロン酸を入れるよりも、糸を入れて上に引き上げた方が若く見え、さらにターンオーバーが促進されて肌もきれいになる」とアドバイスを受け、実行した。
「頬のたるみも気にならなくなり、顔がきゅっと小さくなった感じ。ほんのちょっとのことで顔の印象が変わって、驚きました。今は時間が経って効果が薄れているので、またやりたいと思っています。
一番効果が大きかったのは、歯列矯正ですね。前歯がちょっと出ていることもコンプレックスのひとつだったんですが、歯列矯正が終わって歯並びがきれいになったら、明らかに顔の印象が変わりました。二重の施術のときは、ずっとアイテープをしていたのでまわりから気づかれなかったんですが、歯列矯正が終わったときは『きれいになった!』といろんな人に言われましたね」
ライフステージが変わっても、
『今がいちばんキレイ』と思っていたい
現在、牧島さんは結婚を控えて仕事をセーブし、個人クリニックを手伝っている。
「年齢的にも、できるだけ早く子どもが欲しいと思っているんです。彼は看護師の仕事は大変だから無理に続けることはないよ、と言ってくれていて、私も最初は専業主婦として子どもを育てていくのもいいなと思っていたんですが、仕事をセーブしてみて分かったんです。私は仕事を辞めるのは無理だって。これからライフステージが変わって一時的に中断することはあるかもしれませんが、できれば一生、看護師として医療に携わっていきたいと思っています」
もしも生まれた子どもが一重まぶたで、年頃になったときに二重になる施術を希望したら……?
「子どもが一重まぶたを気に入っていたらそのままにしていればいいし、『二重にしたい』と言ったら、迷わず金銭的なサポートをすると思います。私自身、二重にする施術をして後悔していることはひとつもなく、してよかったと思うことばかりなので。もし一生の間アイテープを使うとしたら、時間もお金も無駄だと思うんですよ。それに私もこれから、年を重ねるごとにいろいろなメンテナンスをしていきたいと思っているので(笑)。いつも『今がいちばんキレイ』と思える自分でいられるような人生をおくりたいですね」