等身大のきれいが支持を集める美容オタク“おもち”の裏ワザ的情報収集術

撮影:森山 越
「同世代女子の味方=おもち」ができるまで

転機1:高校生で施術して、気持ちがふっきれた
中学時代から目の下のクマが気になっていていたのですが、高校2年生のときに縄とびやランニングでダイエットをしたら一時的にクマが気にならなくなったんです。でも顔をかわいくしたいなと思ってお年玉を使って目の下の涙袋にヒアルロン酸を入れる施術に踏み切りました。
でもやっぱり本格的にクマ取りをしたい! と思い、アルバイトを始めて、1年後に脱脂法による念願のクマ取りをしました。

もちろん怖さはありましたが、結構時間をかけてクリニックを調べたので大丈夫だと思えたことと、すでに親友が二重埋没の施術をやっていたので、私もできるんじゃないかと思って受けたんです。
施術自体は成功して目の下もすっきりしましたが、親や友達も気づいていなくて……完全に自己満でした(笑)。でも、逆に誰も自分の変化を見ていないことに気がついて、他人の目を気にすることがなくなりました。
転機2:成人式の前撮りに向けて韓国へ。Xも本格始動
大学入学後の美容のモチベーションは「成人式の写真をきれいに撮りたい」。ダイエットしてもなくならなかった顔全体の脂肪を取るため、コスパのいい韓国で施術をしました。当時はXでビフォーアフターの投稿がバズっていたことから、投稿をしてみることに。順調にフォロワーが増えました。もともと、遊びやブランド品にお金をかけるより、一生残る顔に投資したいと思うタイプ。資格をとるのと同じ感覚です。Twitterは、有名になりたいとかではなく、バズってみたいと好奇心ではじめました。
転機3:成人式で満足した後は微修正のみ。発信でのアドバイスも好評
成人式までは鼻や輪郭など大きな手術を経験してきましたが、その後は微修正しかしていません。成人式まででやりたい施術は一段落したので、いまは気になるところが出てきたらやるくらいです。
この頃からXのフォロワーが増えたので言葉の影響力を考えて、他人に真似をしてほしくないことは発信せず、同世代にアドバイスを送るように心がけています。私自身、社会人として就職を目指している大学生なので、共通した悩みを経験してきたうえで質問に答えている感覚です。それで役に立っているのはうれしいですね。


おもちさんの美容医療ルール

“ザ・整形顔”にはならないようにする
いま、就活をしていて第一志望はメーカーです。施術を始めた頃から社会に出たいと思っているので、 “いかにも整形”と思われないように最小限におさえる前提でやっています。SNSのフォロワーが多いとPRの依頼も来ますが、美容医療の案件は受けないと決めています。
絶対に失敗したくないから徹底的にリサーチする
失敗してやり直すと、お金もかかりますし、その間の時間も本当だったら友達とディズニーランドに行って楽しく過ごせるかもしれないのに、無駄になりますよね。なので、調べることには時間をかけています。結構、慎重派です(笑)。
施術はあくまで仕上げ。ダイエットやメイクで最大限努力してから
痩身効果を施術に期待しているのなら、私は痩せてから施術というのを推しています。まずは痩せて普通か細めになってからの方が、きれいになる効果も大きくなると思います。そもそもできるだけメスは入れたくないですよね。痩せたことで、施術しなくてもいいかもしれないですし、自分でできることをしてから美容医療に頼るのがいいと思っています。
理想はつくらない。自分の顔をベースにマイナスからゼロにするイメージ
美容医療はゼロをプラスにするイメージがありますが、私はマイナスからゼロにするのがベース。橋本環奈さんにあこがれて橋本環奈さんの目にするというより、自分の目で考えて、この部分の開きが悪いから改善しようというやり方です。私の顔はギャルのような派手系にはなれませんが、それでいいんです。絶対かわいくなるというより、ここを改善したら今よりは良くなるという気持ちでやっています。

クリニックを選ぶときのチェックポイント

クリニックの医師の経歴を確認する
特に日本の場合はクリニックというより“医師の経歴”を確認します。美容外科だけの経験ではなく、大学病院や専門の形成外科での勤務経験があるかどうかを見ています。
得意な専門分野をみきわめる
信頼できるクリニックに出合ったら、そこにお任せしたいと思いがちですが、クリニックは専門分野があります。だいたい目、鼻、輪郭(骨専門)、顔の脂肪吸引、身体の脂肪吸引の5つくらいに分けられるので、そのクリニックがどの分野が得意なのかをチェックします。
症例を見て自分のイメージに近いところを選ぶ
鼻や目などのパーツは医師によってある程度の傾向があります。ナチュラルなのか派手なのか、症例をじっくりとみて、自分のイメージに近いクリニックであれば、かけ離れたイメージになることは少ないと思います。
他院修正に対応しているクリニックかどうかを確認
鼻などを専門にしているクリニックでは修正に対応しているクリニックを選びます。自分のクリニックだけではなく、他院からの修正を受け入れているところだとより信頼できます。簡易修正の症例などはホームページに掲載されているはずです。
少しでも違和感を感じたら、そこはなし!
やっぱり失敗したくないので、1件でも医療事故が起きていたらやめます。SNSには評判ものっているので、クリニックや医師の名前で調べます。症例も調べて自分にそぐわないものがあればそこではやらないと決めています。
おもち流・韓国のクリニック選びの裏技

「カンナムオンニ」は韓国語のクチコミも調べる
「カンナムオンニ」という美容医療アプリがあります。ログインするときにプロフィールの国籍を日本にしていると、日本語の少ないレビューしか出てこないのですが、韓国に設定すると韓国語のレビューが出てきます。それをスクショして翻訳するのがおすすめです。医師の名前が分かったら、SNSでリサーチしてみています。
渡韓してからクリニックを決める
私は鼻整形をした際、実際に現地のクリニックでカウンセリングを受けた後に病院を決めました。韓国の場合は「あなたの骨格ではこの施術は無理」とはっきり断られるケースもあるからです。2週間くらいは余裕をもって滞在するか、もしくは軽い施術を受けるついでに顔の印象が変わるような施術のカウンセリングに行くのもおすすめです。
クリニックのスタッフさんがそこで施術しているかどうかを確認する
クリニックに勤務している受付やナースのスタッフさんがそのクリニックで施術していると信頼できますし、仕上がりがきれいだったらなお良しです。逆にやっていないということは何かしらの理由があるはず。韓国のクリニックには日本語の通訳スタッフがいることがほとんどなので、通訳さんに聞いてもらって、その反応が良いかどうかを確認します。
日本人のレビューもSNSで探す
気になるクリニックが見つかったら、医師の名前やクリニック名をXで検索してみます。同じ施術をしている日本人のレビューをみて、1日目どうだったかなどの詳しい内容も確認しています。
施術は就活の糧にする!おもちマインドの作り方

「私が美容をする目的は、かわいい方がなにかと得かなと思ったからです。はじめて施術をした高校生の頃から、将来は大学に行って、普通に就職して社会に出たいと思っていました。就職するときに同じような学力の子がいたら、絶対かわいい方が通ると思いませんか? 今就活をしていますが、施術したことで入社を断られるようであれば、そういう偏見のある会社には就職したくないという気持ちもあります。
美容医療をしていることを周りに隠していませんし、Xでも顔出ししています。
社会に出て浮かない顔でいるというルールを持っていることもあるかもしれませんが、施術をやってみて、案外気づかれなかったことで、吹っ切れて他人の目が気にならなくなったのも関係しているかもしれません。
自分のなかで何が大切か、何が目的かということを考えてから実行に移してみるといいかもしれません」
