母の後押しで新しい私が始まった。大好きな自分の顔に「年輪」を重ねて生きていく喜び
撮影: 森山 越
37歳。仕事は船会社での貿易事務。
夫と6歳の息子、4歳の娘の4人家族。
好きな顔になれて思った
「これからは自分を出していい!」
元々は奥二重の目だったが、母のすすめもあり、中学から高校に進学するタイミングで二重にした荒木さん。進学先の高校が地元の公立ではなく、中学の同級生が誰もいない私立ということもあり、思い切って決断したという。
「母も二重埋没をしてきれいになっていたこともあり、美容医療への抵抗はありませんでした。術後、腫れがひいてから鏡を見て『自分の好きな顔になれた! こんなに変われるんだ!』と感じたことを、今でも鮮明に覚えています」
元々は内向的な性格だったが、好きな外見を手に入れて高校に進んだことで「これからは自分を出していこう!」と思い、積極的に行動するようになった。
「男女の垣根なく友達が増えて、お化粧やファッションにも興味が出てきましたね。高校在学中にアメリカに留学して、帰国後、アメリカの大学に進学。卒業後は飲食やアパレルなどさまざまな仕事を経験しました」
発酵食品を手づくり
忙しい毎日も内側から美を保つ工夫を
現在は英語のスキルを活かしながら、船の会社のロジスティックスチームで貿易事務の仕事をしている。時差のある海外の取引先とのコミュニケーションはメールが中心だが、何度もやり取りしなくて済むよう、1つの文面で全ての返答がもらえるように工夫しながら、業務を迅速に進めているという。
「仕事は在宅で行なっています。朝、子どもを保育園に送り出した後、9時から17時までが仕事時間。昼休みには昼食を食べるほか、家事をまとめてすることもあります。夕方、子どもが帰宅してから夕飯の準備をして食べて、片づけをし、子どものお風呂や寝かしつけ。22時すぎからやっと自分の時間になりますが、翌日の準備や海外のメール対応に追われることもあります」
そんな忙しい毎日だが、美容への努力は欠かさない。在宅で座っている時間が多いため、合間にストレッチしたり、夜にヨガをしたりしている。
「食事内容も大切にしています。母が給食の先生をしていた影響もあり、食べたものが体をつくるという考えがあります。外食は最小限にし、家で和食中心の食事をとっていますね。味噌やキムチ、糠漬けなどの発酵食品も手づくり。自分でつくった方がおいしいし、安心できるので」
食べるタイミングも気をつけている。内臓を休ませるために朝食はとらず、酵素ドリンクを飲む。昼食は好きなものを食べるが、夕食は子どもと一緒に18時には食べ終え、その後は眠りの質を高めるためにも何も食べないようにしているそうだ。
「見た目の疲れ」に気づいたら
早めにケアして深刻化を防止
食事や運動以外に、美容医療でのメンテナンスも積極的に行っている。
「35歳くらいの時、すっぴんで運転している最中にミラーをふと見たら、目の下のクマがひどくてびっくり。初期の段階なら糸で縫うような大手術はしなくても現状維持できると聞いて、むくみと脂肪を除去する施術を受けました。この施術のおかげでだいぶ若返れたと思います。最近、まぶたの脂肪も除去して目元がさらにスッキリしました」
他にもほうれい線へのヒアルロン酸注射、エラのボトックス注射は定期的に行なっている。施術するクリニックは、ネットで調べたり、周りにいるきれいな人に聞いたりして情報を集め、何軒かにカウンセリングを受けてから決めるという。
「見た目の悩みはあっても、具体的にどういう施術がベストなのか自分ではわからない時もありますよね。色々な先生と話してみて、効果的な方法をアドバイスしていただけるところにお願いしています」
努力家気質は母譲り
上京して一緒に施術を受けることも
自分が好きな外見をキープしながら、積極的に行動する荒木さん。最近では、エステグランプリなど美を競うさまざまなコンテストにエントリー。中には最終選考まで進んだこともあるという。
「ダイエットや美容について頑張るうちに思うのは『美容に対する努力は裏切らない』ということです。誰でも頑張ればきれいになれるし、痩せられる。すると外見の変化はもちろん、自分自身が努力して結果を出せた過程にも自信を持てるようになると思うんです。私も自分なりの美しさへの追求や努力を続けていきたいなと思います」
こうした努力家の性格はお母さん譲りのようだ。
「母は給食の先生をしながら公務員上級試験を受けて合格し、現在は市役所の職員として働いています。母も二重埋没のほかリフトアップやアートメイク、まつ毛や髪のエクステ、全身脱毛などいろいろな美容医療を受けていますが、いかにも整形してる!という感じはなく年相応の綺麗さを保っています。母自身は厳しい親に育てられておしゃれができなかったので、自分は娘にさせてあげたい気持ちが強いようです。母には今でもいろいろアドバイスを受けていますし、熊本から母や妹が上京した際には、私のお気に入りのクリニックでアートメイクやヒアルロン酸注射を一緒に受けに行くこともあります」
自分の顔を最大限に活かしながら
木の年輪を重ねるように
年々自分の顔に味わいが出てきて、自分が愛せる顔になってきている、と荒木さん。それは日々さまざまなことにチャレンジしたり、美容の努力を積み重ねたりしてきた賜物かもしれない。
「外見も内面も木の年輪みたいにその人の生きてきた歴史が刻まれていくもの。自分の今の見た目や内面が好きになれているということは、今までに素敵な出会いや経験を経てこられたということだと思うんです。これからも、素敵な人や好きなものに囲まれて生活できたらいいですね。美容に関しては、完璧を追い求めたらきりがないし、不自然になるのは嫌。自分の持っているものを最大限生かしながら、施術は最小限にしつつメンテナンスを心がけ、いつまでも年相応の美しさを保っていきたい。『美しくいること』というよりは『自分を好きでいること』を大切にしていきたいです」